Category : イタリア人の性は解放的?

事実婚の同棲はあたりまえ

たとえ初婚でも、結婚する前に長い同棲期間をもつのが、イタリア人カップルの間では一般的になってきました。日本人からみれば、いかにもラテン人種らしい、性に対するリベラルな行動にみえます。実は彼らの「事実婚」増加の背景には、結婚したくても十分な資金がないという、不況下にありがちな現実的な理由もあるのです。

結婚したがらないイタリア人

いまのイタリアで、恋人といきなり結婚をするカップルはほとんどありません。まず同棲してみて、結婚の「お試し期間」をつくるというスタイルが普通になってきています。ミラノのような大都会では、「夫婦」の大半は同棲しているだけの事実婚です。

カップルの平均的な同棲期間は2年間だといわれています。「お試し」中に、どちらかが浮気をしたり不満が出てきたりすれば、当然ながら同棲を解消することになります。いっしょに暮らしてみて、うまくいきそうだと確信してはじめて、彼らは法的な婚姻を考え始めるのです。

結婚前の男女が同棲をしても、彼らがふしだらだと非難を受けることはまずありません。生活もセックスも試してみなければわからないからと、イタリア人はあっけらかんといいます。

過去に離婚を経験して、再婚に慎重になっている熟年カップルばかりが事実婚を選ぶわけではありません。人生のパートナーを初めて探す若者ですら、同棲で「新婚生活」をスタートさせます。60代以下で同棲経験のないイタリア人など、もうほとんどいないでしょう。

経済不況のせいで結婚離れ

イタリア社会で同棲の習慣が広まったのは、1990年以降、不況が次第にひどくなってきてからだといいます。いまでは、この国の失業率はヨーロッパの中で第3位にまで落ち込みました。所得レベルも下がる一方で、大卒男性でも初任給は平均10万円程度です。

正式に結婚をするには、かなりの費用が必要になります。式を教会で挙げるだけでも大きな出費がかかりますし、家のローンを払い続けることになるかもしれません。それでも離婚するようなことになれば、がっかりしている暇もなく、弁護士費用も用意しなければいけなくなります。

仕事や収入が安定していない状況では、結婚というスタイルはあまりにもリスクが多いのです。まして「お試し」もせずに、婚姻という高価な買い物をする勇気はとてもいないに違いありません。イタリア人の離婚率の高さを考えても、いつでも別れられる気楽な同棲を彼らが選ぶのは当然だともいえます。

経済危機が長引くうちに、イタリア男性は経済的な自信を失いました。女性にプロポーズできるだけの資金がないという現実が、同棲による事実婚を広めてしまったようです。とはいえ浮気な性分がどうしても消えない彼らには、こういうライトな結婚スタイルが意外と合っているのかもしれません。

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