Category : イタリア人の性は解放的?

カトリック神父の恋愛マニュアル

最近の離婚率の高さは、教会が権威を失ってしまったことにも関係があります。彼らの信頼を取り戻すために、聖職者の執筆した、夫婦向けの性生活ガイドまでついに発売されました。夫婦円満を願って執筆されたものですが、イタリアでは未婚カップルの間でも評判になっています。

神父の書いた恋愛マニュアル

ヨーロッパの中でも、イタリアは、カップルの破局率が高いことで有名な国です。20代はもちろん、結婚後10年以上たった熟年夫婦の離婚率の高さは、社会問題にもなっています。 カトリック教会が、神の名のもとに、夫婦を一生結びつけることができたのも遠い昔のはなしになりました。今では教義を無視して離婚しても、昔ほど親戚や友人からの批判を受けることもありません。どうすれば信徒の離婚を防げるかという問題は、カトリック教会にとっても大きな悩みの種となっているのです。

ポーランド人のクノッツ神父は、教会で夫婦の相談を聞くうちに、ほとんどの悩みは性の問題にあると気づいたといいます。 彼は、10年ほど前からインターネットを通じて、信徒からの夫婦間の性愛の問題に積極的に答えてきました。いろいろなカップルの悩みとその解決法をまとめたのが、神父の著書『Seks(セックス)』です。2010年に発売されたイタリア語版では大胆な性表現も盛り込まれ、カトリック発の過激なセックスマニュアルとして大きな話題をよびました。

セックスと愛と信心

イタリア人がさらに驚いたのは、クノッツ神父の著作が、カトリック教会から正式に認可を受けていたことです。本の中には、正式な結婚をした夫婦に捧げると明記されています。夫婦の危機を防ぎ、末永く幸福な結婚生活を送ってもらうことを目的として、聖職者が性の問題にあえて踏み込んだというわけです。

神父は著書の中で、セックスのマンネリを防ぐ努力をすることと、性の快感に罪悪感をもたないことを勧めています。結婚した夫婦はベッドの中ではなにをしても神に許されると言い切り、興奮する体位や、コスプレ、手や口を使った愛撫の仕方まで、具体的に紹介しました。

実際には多くの未婚カップルもこの本を購入しているので、執筆者の神父は喜んでばかりもいられないのかもしれません。掲載されている事例数がとても豊富で、飽きなくていいと、イタリア人全体が神父の努力を好意的に受け止めたことだけは確かです。

円満な夫婦生活のためには充実した性生活が欠かせないと、カトリックが認めたのは大きな進歩でしょう。今後は教会と信徒との関係も親密になり、離婚に歯止めのかかる日がくるのかもしれません。一般のイタリア人の間では、この本は便利なセックスマニュアルとして今のところ受けとられているようです。

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