Category : イタリア人の性は解放的?

意外と多い、イタリアの高齢出産

性にオープン、奔放なイメージの強いイタリア人はなんとなく子だくさんという印象をお持ちの人も多いでしょう。若いうちから子供をもうけ、大家族が多そうですが、実際には高齢出産の年齢になってから初産を迎える女性も少なくありません。

どうして高齢出産が多い?

ではどうして高齢出産が多いのか。この理由の筆頭はやはりイタリアの経済事情の悪化。近年イタリアの失業率は深刻であるという日本を大幅に上回るものとなり、子どもよりも自分たちが生活していくのさえままならない人たちが大勢います。そんななかでは子どもどころか、結婚すら難しいと考えるのは当然ですね。

そのため特定のパートナーはいても事実婚とし、ある程度生活基盤が整ってから子作りを解禁しようと考えるカップルが多いんだとか。この傾向はイタリア北部に多く見られるもので、比較的貧しい南部は早婚な人たちが多いみたいです。あくまで一般的に、ということなので一概には言えませんが。

また経済的な不安だけでなく、何歳で妊娠しても安心して出産に臨めるという点も高齢出産の増加を後押ししている要因のひとつ。イタリアでは日本ではあまりなじみのない胎児ドッグや羊水検査など、色々な検査を受けることができます。日本だとどうしてもマイナスイメージが強い胎児の検査ですが、イタリアでは当然のものとして受けることが可能。

しかも補助金が出るため無料で受けられることも多いです。こういった検査でもしも障害があったとしても、きちんとした支援制度がなされています。このように高齢出産によりリスクをきちんと把握し、前もって情報を得ることができる安心感から高齢でも安心して妊娠出産に挑む女性が多くなっています。なかには50代で出産された女性もいるほどなんだそうですよ。

検査を受けても、中絶は難しい

いくら支援や検査が万全でも、高齢出産には様々なリスクが伴います。イタリアでは羊水検査や絨毛検査など、リスクについて知る検査は豊富ですが、その結果中絶するという選択肢はなかなか難しいようです。

どんなに性に奔放な人たちが多くとも、イタリアはカトリック教の国。たとえ胎児であろうとも、ひとりの命としてとらえます。そのためダウン症がわかったから、といってでは中絶というわけにはいきません。イタリアで中絶が認められるのは医学的な観点から妊娠継続は難しいと判断された場合やレイプなどの性犯罪によって妊娠をしてしまった場合など、不可抗力ともいえるケースのみ。

ダウン症だから中絶、というのは基本的には認められません。どうしても中絶したいのであれば「障害のある子どもが生まれることによって母親の精神の健康を害する」という精神科の診断をもらう必要があるんだそう。この辺りは日本に比べて宗教の影響が強く出ており、中絶は非常に重いものとされています。

それでもまだイタリアはほかのカトリック教の国より中絶に対し柔軟な姿勢を見せています。アイルランドではかつて性犯罪によって妊娠してしまった10代の少女の中絶を国が認めず、自殺を図ったことから社会問題にまで発展しました。カトリック教においては中絶は殺人と同罪とされているため、教えを重んじている国は中絶どころか避妊すら禁止しているんだそうですよ。

陽気なお国柄からはあまりイメージの沸きにくいイタリアの妊娠出産事情。経済的な不安や中絶がしにくいということで、妊娠に関してはとってもシビアです。中絶大国、と呼ばれる日本に住む我々も妊娠や命に関してイタリアを見習わなければいけない部分もあるのではないでしょうか。

Recommend